2019年に劇場で見た日本の実写映画、時代劇2本


映画『武蔵-むさし-』特報【公式】5月25日ロードショー (MUSASHI)

恐るべし、ジブン時代劇作りたいんで「株式会社」

 本当の事云うと2019年の私個人的ベストの日本映画は↑の「武蔵」になります。でなおかつ普通の時代劇好き映画ファンにはお奨めしがたい・・・という一本。まず最初の長々としたスターウォーズ調の「文言とナレーション」で始まるくだりから、関ヶ原の戦いの頃ではなく室町時代から戦国、江戸時代までと延々と繰り広げ、あれれ?と思っているうちに、虐待かよってくらいの武蔵の父親(木之元亮)が施す子供時代の武蔵への特訓(予告編で確認できます)、吉岡道場との死闘の数々、一見ひたすらに世間話をしているとしか思えない京都所司代中原丈雄)と沢村大学(目黒裕樹)、何故だかやたらと大声でコワいだけの女達(武蔵の姉の遠藤久美子さとう珠緒)・・・沢村大学に至っては佐々木小次郎松平健)との巌流島の決闘の試合内容について逐一正確に予想してみせるが故に何しやがんだジジイ💢な反応を引き起こした挙げ句から決闘のオチまで一気に見せていきます。何故そんなんで圧倒的な面白さを感じるヒトが一部続出するのか?は観てのお楽しみだよ。監督の三上康雄氏は武道も居合も段を持っていて、自ら殺陣もやるし1970年代から自主製作で時代劇映画を作り、長編化したのが蠢動-しゅんどう- [DVD]てやつでした。んでストイックでオードソックスな前作と比べても情報量がてんこ盛りで、完全に21世紀の感覚で作った時代劇って云っても良いかも。「宮本武蔵は己の剣で室町時代と戦国を終わらせた」なんてフレーズ作ると陳腐に思う方もおられましょうが、「武蔵」って映画の内容はほぼそれだけをやってます。宮本武蔵を演じる細田善彦クンの「二度目の〇〇~ちょっとディープな海外旅行」TVシリーズで何処の国へ出かけても酒を頼むのが抜群に上手かった彼の姿を覚えてるヒトも良かったら観てみて。

 

 そして星野源高橋一生・・・他

 超高速!参勤交代殿、利息でござる!と続き、デジタル撮影時代の時代劇、特にカメラワークがゴージャスな昭和のTVシリーズ時代劇とゆうイメージにほぼ定着したんだなあ・・・との感慨しきりでした。なので私のようなTV時代劇で育った世代の人間こそ安心して楽しめる映画になりました。それと史実も巧みに組み合わされ(冒頭の殿様同士のセクハラスキャンダルもばっちり史実通りだから)弱小譜代藩の藩主&藩士達の引っ越しと生活設計の苦闘が描かれていきます。家族と観に行き、はずばんど(夫)には「高橋一生の役は少し小柄過ぎるのでは?」と私の「高橋一生出世作デトロイト・メタル・シティ スタンダード・エディション [DVD]と同じくらい脇役だけどもうけ役だし、彼と和田聡宏とのチャンバラだって良かったじゃん。あの2人くらいの背丈同士でないとあんなどっかの郷土博物館のレプリカにしか無いような槍の使い途と古式ゆかしいヘンテコな武器でアクション魅せる醍醐味は味わえないんだよ」という話題で少し揉めたよ。それからピエール滝には2019年夏頃からは映画館では普通に出会えた。それから何と言っても星野源まず映画では高畑充希が主に唄っていて星野源自身の単独の歌はなし。(野村萬斎作詞&振り付けによる「引っ越し唄」の他挿入歌在ります)「武蔵」ほど情報がやたら凝縮してはいないけど、内容やエピソードや時代劇でも手慣れた出演陣が揃っている中でやたら伸び伸び楽しそうに見える演技には結構驚きました。やはり度胸がある(それとも何かを気がつかないのか)・・・時々それで急病になったりネットで大騒ぎになったりするけど、私は「彼女の頭皮の匂いをかいでクサいって笑いあいたい」という内容の歌詞が流行った段階で、不思議過ぎてよく判らないと悩んだクチなんで、特に強い驚きは感じていないかも。何故逃げるは恥だが役に立つ DVD-BOXの時のブレイク時ではなくこの映画の公開後あたりからすっかり主役級の二枚目半なイメージチェンジをしたのか?どうしてこのタイミングなんだ?・・・とにかく星野源さんは今のところ何やっても don,t mind !!でいいんじゃないかと思います。