しょくぎょうふじんの映画 ⑨ 「七つの会議」の朝倉あき

 

七つの会議

七つの会議

  • 発売日: 2019/09/11
  • メディア: Prime Video
 

 今の所日本映画において「最もリアルな女性会社員」の生き様が浮かび上がる

 2019年の正月映画としてかなりのヒット作にも関わらずコアな映画通の間では殆ど話題にのぼらなかったヤツです。日本映画のコアな映画通ってどの層をターゲットにしてんだよというややこしい議論もございましょうが、ぶっちゃけフェミニスト系の特に女性の観客の心に突き刺さるポイントが無いと(例えばせめて女性雑誌の映画欄にどれだけ紹介が載るかとか)現在ではコアな映画通の為の映画とはヒット作でも認知されないようです・・・そしてこの現状がいかにもったいないかというのを私めは年明けに向けて強く訴えたい。

 さて原作者の池井戸潤によると七つの会議 (集英社文庫)はこの小説を「東京建電という中堅企業を舞台にしたサスペンスです」と紹介しています。日本人でなくても娯楽映画の王道路線。2011年に日本経済新聞の電子版で連載され、2013年にNHKで連続ドラマになり2019年に東宝とTBS制作の劇場公開映画になりました。んで重要なのはこの間かなりストーリー展開どころか主役まで変更されているにも関わらず全くキャラクターも物語の役割展開もほぼ変わらない存在なのが、営業部所属の女子社員、朝倉あきが演じる浜本優衣です。もう「優しい衣」ってゆう名前つけた両親の気持ちが却って仇となるような呪いになっちゃったらどうしようおろおろな彼女の姿(観る人が観たらね)も映画のラストに登場します。本当はフェミニストの女性にこそお奨めです。

日本企業の社員の濃すぎる各キャラクター、いつでも時代劇テイストなACT

 原作も2013年のNHKのTVドラマ版も2019年のTBSと東宝製作映画も物語の発端は東京建電の営業部社員である原島という登場人物がある時、急に営業課長に抜擢されたあげく営業部長の北川という上司に営業成績で酷く責められる・・・というエピソードからスタートされる事です。そして原島は北川が同期で万年営業係長の八角という人物をひたすらにかばったり贔屓している(もしくは北川が八角に何か弱みでも握られているのかという疑念)に囚われて八角の周辺を調査していくうちに真相を突き止めていくという物語構成の骨子は全く変更されていないのです。・・・つまりですね、主役が2013年版TVドラマ版と映画版で原島から八角に変更されても映画の構成の骨子もさほど変更されていないのですよ。原作者である池井戸潤氏がTVドラマ版にも映画にも満足している理由はそれです。昔から日本以外の国では原作小説の変更はあまり許されないと言われていますが、原作者が生存中には「原作者の了承が必要」というルールこそ尊重されてるという事例がきちんとございます。むしろ原作者の死後のほうが改編が許されないもしくは著作権が切れるまで著作権の保持者(遺族または出版社等)の承諾が必要さdって事でーす。後はひたすら八角野村萬斎)他、キレッキレの役者陣の演技合戦を観て頂戴。まるで時代劇に出てくる奴らばっかりですが日本の働く男性にとってはあれっくらい演らないとリアルに感じないです。Shall we ダンス?を始め一部マニアに熱狂される業界モノの名作各日本映画の演技がなーんかわざとらしくて時代劇に視える人々が多々いらっしゃるのもその為。

それから東京建電の浜本優衣チャンの事だけどね

 浜本優衣さんは営業課長に抜擢された原島に営業部全体についての情報を教えていくという役柄で、とても日本企業独特の引き継ぎ業務として営業部全体の業務内容を深く理解していくうちにに何故だか原島が日本建電のリコール隠し疑惑を探偵せざるをえなくなっていくのです。日本以外の企業で働く人間には「一企業の部署の仕事全体を統括する管理職が役職無しの一般職の女性社員」にご教授されてるとか、その一般女子社員が引き継ぎ後、結婚するから退職するなどとゆうエピソードが続くと・・・日本の企業って魔界なのか?一体どうやって経営の意志決定がされてんの?・・・コワい、になっちゃうのかも。とにかく日本の時代劇をかなりのレベルまで楽しめて「あっ、コレ江戸時代の幕藩に棲むお侍とお女中か密偵として送り込まれた女忍者だと思うことにする~」って無邪気に楽しめる方が善いかもしれません。その後に優衣さんは結婚退職するというのは嘘で会社の経理部員(藤森慎吾)と既婚と知らず気がついたら不倫していたとか、彼との交際に疲れて退職する前に職場環境の改善に役立つと思って始めた「ドーナツの無人販売で、新たな自身のキャリアへの模索として彼女が気に入ったそのドーナツ屋さんにさっさと転職してしまうというくだりが・・・えっ・・この女子社員、優秀なのに、っつうか優秀故に給料のより高い企業から、給料安くてもやりがいのある街のドーナツ屋を選んじゃうの・・・日本の企業ってどうやって人材育てんの・・・て不安に陥る方が日本や(日本以外)の観客に多く出現するだろうと推察します。それに浜本優衣さんの女子だけではなく男性社員でもこの手の若手人材が大勢いるのが今の日本の企業の現状だろうからです。

映画のラストに出てくる野村萬斎が滅茶苦茶「コワいよう・・・涙目」にナル方へ

 リコール隠し疑惑が法的問題になった東京建電の八角野村萬斎)が何故我々の企業はこのような経緯に至ったのかと意見をとうとう述べるのですが、語る内容はよくあるビジネス書にあるような印象しかもちません、台詞抜き出して聞くだけだとね。だけどその前に東京建電が解体されて、他社に営業譲渡する健全な事業部門と残務処理に負われる民事再生の部門に分かれていっきなり社員の状況が真っ二つにされちゃうとか、民事再生の部門だけになっちゃった会社の方へ優衣ちゃんが元気いっぱいにドーナツを売りに来て励ましてくれるエピソードを思いっきりやってるので、段々と怖さが募ってくる、特にお勤め経験のある皆さんもいらっしゃるかも。

 まあそれについての詳細は「七つの会議」の映画を見終わった人々の間で語り合った方がいいんではないかと思います、が、もし「俺が原島の立場だったら・・・てか原島ってアイツ独身かああああ?既婚かあ?」に悩む独身/シングルの貴方♡、そろそろ結婚考えてフツーの結婚相談所とかに登録して最近の独身女子がどうキャリアやお金について考えてるのかをチェックしましょう!お奨め参考書はずばり「日経ウーマン」よっ。んで、WHY?って悩む独身男子に対してバブル経済期にお勤めしていた男女がアドバイスするなら、「あたいらの頃はもっと女子社員や職場内の不倫話はもっとエグかったんだよ。独身男子がWITHってゆうお洒落女子雑誌の特集記事読むと真っ青になるくらいだった、日経ウーマンは恋愛関係がエグくないだけマシ」・・・というだけお伝えしたいと思います。50’sからは以上です・・・・しゅうぅぅぅ。