特撮美女!!②「世界侵略・ロサンゼルス決戦」のミシェル・ロドリゲス

 気が付けば「お馴染み」のタンクトップ姉ちゃん

ミシェル・ロドリゲスは最近バイセクシャルをやっと白状したということが話題になっているようです。ラテン系のマイノリティ出身のなかでは今一番の出世頭女優で役柄はワイルド系一本やり、という女なので自身の性的嗜好をやたら周囲に詮索されるのは彼女にとっては非常にキツイはずで、実際のインタビューの発言を見る限り「そんなに自分をバイセクシャルだとは思っていないけど、最近の男は頼りないから・・・」ぐらいのかなり控えめな言い方しかしていません。ふた昔前ならレズ系女性の好みというよりも「保守的な男性が面白がるお姉ちゃん」であんまり本命のヒロインになることはなく、アバター 3Dブルーレイ&DVDセット(2枚組) [Blu-ray]バイオハザード [DVD]でもタンクトップ姿でやたら威勢の良い活躍したと思ったらあっけなく死ぬ、というキャラで人気者になりました。私は「アバター」でもあのエイリアン2 [Blu-ray]に出てきた女狙撃兵(ジェニット・ゴールドスタイン)みたいなのがスケールアップしてここまでになったのかという感慨を抱いたもんです。

 ひときわ皆のこだわりが強ーい「侵略もの映画」

 「世界侵略・・・」で印象的だったのがスポット的な予告編をやたらと観るハメになったということです。私が当時行っていたロードショーのタイミングがたまたまその時期だったのか、マーベルもの映画をレンタルする度にたまたま近日公開で予告ではいっていたからなのか3.4回はミニ予告篇に出っくわしたもんね。どんな超大作なのか? 今どき3D映画じゃないのを恥じていたのか? 時節柄「軍隊リクルート映画なんだよね」という批判を受けたくなかったのか? ・・・何故なのかはよく解からなかった。(どこかに私と同様の体験をした方はいませんか)確か カウボーイ&エイリアン 未体験ロング・バージョン [Blu-ray]が公開された時とだぶっていたもんで、映画館で観るのは止めにしてDVD鑑賞に回したのでした。私はそれ程ガチの侵略ものに激しい興味は無いし、だいたいこの「世界侵略・・・」だってホントのところはSFに名を借りて中間管理職にとっての窮地を脱することとはぁみたいな展開のサラリーマン映画だったりはするのさ。9.11の際にいかにも好戦的な雰囲気で始まって実は真逆な近年の侵略映画ものだと傑作の宇宙戦争 スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]には当然ですが全然およばないです。ミシェル・ロドリゲスの役は主人公の海兵隊ナンツ二等軍曹(アーロン・エッカート)に対して先にエイリアンに壊滅させられた空軍の生き残りの技能軍曹の役。ナンツ軍曹は小隊の副官というポジションで物語の後半小隊の指揮権を取って活躍・・・してるんだろうなぁぐらいの何だかモラトリアムちっくな中年で前面に出る突撃ヒーローでもなければ、リー・マービンみたいに渋く「シメる」鬼軍曹でもない。偶然合流した隊の伍長(コリー・ハードクリフト)と因縁があるなんてエピソードもなんかジャマくさいんだよね。ミシェル・ロドリゲスの方はどうやって一人生き延びたのか、なんでそんなに冷静なのとか疑問を感じなくもないけどあまりに職務に忠実で粘り強く探究するものだからそれで説得させられてしまいます。いつものタンクトップ姿は封印ですが、その代わりヘルメットに包まれても彼女の特徴的なカエル顔は健在。もう一人のミシェルで獣医やってる一般人ママ(ブリジット・モイナハン)もそうなのですが、彼女たち「ミシェルの二人」がテキパキした要領で淡々とエイリアンの謎を解き明かしていくので、その姿の方ががよっぽどプロフェッショナルな兵士ぽいです。この手の映画としては、女性評論家の方が点が甘く(そもそもSFドンパチ物なんてこんなもんでしょと思っているのからかもしれないが)、男性陣はおおむね皆酷評なのはこの辺にあるのかもしれません。「よっぽどの新機軸やカルト要素がなけりゃ褒めてやるもんか」という気分で観ているせいか、気が付いたら皆こだわってるのが「侵略映画」たるもの。かつて何故にそこまで?というくらいカルト映画扱いされたスターシップ・トゥルーパーズ [Blu-ray]や高評価する人もいるクローバーフィールド/HAKAISHA スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]みたいな作品がある一方、ワタクシのように「JJ・エイブラハムは二度と怪獣映画作るなぁ!! ついでにカネ返せボケ」・・・とこれらの映画に憤りを覚えてしまう人間もいるので、なかなか秀作なので鑑賞おすすめ等がしずらいジャンルではあります。

 ちなみに「世界侵略・・・」の公開時は東日本大震災の影響でソニー・ピクチャーさんは映画宣伝に苦労したとか、そうゆうことだと多少気の毒なところもあるのかな?

 カエル顔の名わき役?

 で、ミシェル・ロドリゲスなんですが彼女の存在はなんかアンビヴァレントなものを感じるので、個人的にはこれからも目を離せないです。スピード違反で捕まったり、シーシェパードを応援なんかしたり、バイセクシャルを疑われたりなどそんなに無理して突っ張らなくともて気もしますが。こんな人のポジションってかつての女優だと誰がいるっけ? って考えたら、パっと思いついたのが女優じゃなくて結構長いこと「どんな映画にも出ていたオッサン」で有名なアーネスト・ボーグナイン(ウチの実家の父はこの人が好きだった)だって二人とも「カエル顔」だしね。20世紀のハリウッド映画ではボーグナインを見つけると喜ぶオッサンがいたのに、21世紀になってオッサンの娘の代になるや「タンクトップ姉ちゃん」を見つけて喜ぶようになるなんて思いもしませんでした。米国のご家庭でも同様のことはあったりするのですかねぇ・・・