幼い頃に秀吉に見いだされた石田三成のエピソード(茶の湯でおもてなし)を以前からだから何なんだよっていぶかっている私なのだが、コレ観て「ガキの三成は湯を沸かす鉄瓶に直接抹茶を入れ、水入れてかき回してグラグラと煮えっぱなしにしてただけなんじゃないのかっ」と個人的に発見してしまったぞ!滝藤賢一の秀吉の演技を観てたら達観したもんねw、それが今回一番の収穫かもしれなーい。
映画の途中から「パターソンという街全体がネット世界のメタファーなのでは」と感じてしまい。急に落ち着かなくなって独り冷や汗をかいてしまったのさ。主人公パターソンが日々の仕事として運転するバスでは乗客たちが様々な会話をしているんだけど、もうまるっきりSNSなんだもん。そして主人公のパターソン。人知れず皆に発表したいんだがしたくないだか自分でも解らない「詩」を書き続けているパターソン。新婚生活落ち着いてきてそろそろ子供欲しいかなのパターソン。阿呆みたいにブログを続けて☆マークに一喜一憂しているはてなブロガーなら彼を観てなんだか心が痛くならないか?しかもネット上の詩人(のメタファー)・・・ネット詩人なんだぞ!!単に私が自意識過剰なだけ?しかも彼は映画の最後何故だか永瀬正敏に励まされるんだぜっ。でもなんだか落ち着かなかっただけだったよぉ。
「二匹の牝犬」
私がシナリオを教わっていた師匠(下飯坂菊馬)の代表作のひとつで東映女優映画の中でもカルト的な人気のある映画。一部フィルムも消失しちゃっていて途中つながらない部分もあるんだけど渋谷のシネマヴェーラでは時々上映するし、CSの東映チャンネルでも放送されたみたい。この映画紹介できたら今私のやっているブログの目的の8.9割方は達成すると思います、やっと観られてホッとしました。
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何かと比較されやすいクリストファー・ノーランとドゥニ・ヴィルヌーヴ。私は前者を直線のお方、後者を曲線のお方と今後考えることにいたします。んで世評の高いノーランのダークナイト(2枚組) [Blu-ray]よりは今回の直球のダンケルクの方がはるかに退屈しない感じがしました。登場人物たちのナイーブさが好ましかったし、出てくる男の子たち皆可愛かったし(おばちゃんなのでその点が最重要♡)
公開順に紹介しているうちに「なんか一つ映画忘れてる」と思ったらコレでした。昔73年度版の映画のあらすじを知って驚愕したし(だってほぼ眠狂四郎の前日談みたいなのよお)篠田正浩の映画の脚本や大島渚の天草四郎時貞なんてのもやってたはずの田村孟先生から思いっきり「キリシタンものは大っ嫌いだ」発言を聞いた事があったのでいくら巨匠スコセッシ御大の手になるとは言えまったく興味が持てなくてしぶしぶ観に行ったのだ。(73年度版の映画って実は遠藤周作自身の脚色で撮られているんだけど)驚いたのはスコセッシ版の宣教師たちって、要はヒッピーの若者なのね。自らの文明圏とは全く異なる土地に果敢にトライするヒッピー男子にとっての「性愛」ったら宣教師の一人(アダム・サンドラー)が簀巻きにされた小松菜奈チャンを抱いて一緒に海深く沈む、てトコまでで充足できるものなのよ、きっと。あとさ日本人キャストにはどうもヒッピー体験あり/若い頃長髪(ロン毛)だったグループ(窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形)とヒッピー体験なしグループ(塚本晋也、加瀬亮)にきっちり分かれていて「そうか!役者界における日本のサブカルマスターといえばやっぱり窪塚洋介なのかっ」と映画観ながら納得していたワタクシ。しかし何故原作者遠藤周作には出来なかった事がスコセッシには出来たのか?73年はヒッピー真っ盛りで何が何だか解らなかったのと、遠藤周作先生自身には長髪時代が一瞬しかなかったからかしらん・・・などと、概念で語る映画について「頭髪という見た目のモノがらみ」でしかひたすら考えられない自分が少し嫌になりましたあぁ。
何だか怖かった映画、観た後しばらく2、3日後にじわじわ来る怖さ。だってこの後エル ELLE [Blu-ray]と新感染 ファイナル・エクスプレス [Blu-ray]観たんだけど、そっちより怖いんだよこのベイビードライバーの方がっ。ちなみにK・スペイシーのトラブルが派手に報道されたのは公開後二ヶ月経ってからなんでその影響は無いと思うw。監督が英国人なんだけど、なんだかミーハー気分のよそ者目線から見た「おっかないアメリカの人たち」が描かれているような気がしてならないの。
侵略生物が乗っ取った「人間の持つ概念の限界」を決して超える事なく行動する・・という風にキチンと描かれているのでかなり真っ当なSFになっていると思うよ。(コレでも)何故だか松田龍平をはじめとするグループが乗っ取った三人は性格的にもかなり軽薄なゲームマニアで「お前口で言うほど概念にとらわれて生きていないだろっ」ってタイプの人間から概念を奪う方が難易度が高そう侵略にも有益だと勘違いしてあんまり役に立たなさそうなのばっかり選んじゃうし、一見ギャグにみえただけなんだよ、きっと。(笑)だから侵略者として「いい仕事しそう」な東出昌大版も存在するんだねっ。
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映画冒頭男の子達がひたすら嬉しそうに馬鹿みたいに坂道を駆け下りるのがとにかく圧巻。どうやってあのガキらに「走ってごらん」てそそのかしたのだろうか?「絶対転んで怪我するヤツ出てきそう」と思っているうちに、案の定興奮しながら坂道滑りそうな子が登場するし(笑)後、劇場では何故か私を除いてほぼ男性ばかりだったのが不思議だった。何故こんなたわいない映画が「圧倒的な男うけ」をするのだろうか?たまたま?