2015年に劇場で観た映画 ②

初夏にかけてヒートアップ!!

 ・・・な映画の公開が相次ぎ、なんかめまぐるしい気がしたものさ。

 

  2015年前半イチの話題作。賛否両論真っ二つで特に音楽関係者ほど煽りに煽った描写に嫌悪感を示した方が多かったようですね。私は「いるいる~こうゆう芸術系の教師(J.K.シモンズ)って・・・プロになりたいと思うならこの手のタイプに闘いを挑むより、まず逃げ出すこと考えた方がいいよぉ」と心の中で叫んでいましたが・・・あんまりこのような「クソ鬼教師」に普通のヒトはあまり出会わないものなのか(笑)。日本にはJ・Kシモンズ先生が割と生息しているからスマッシュヒットに繋がったのだろうと鑑賞直後は感じていたのですが、よく考えてみたらこの映画まるっきり展開が日活100周年邦画クラシック GREAT20 嵐を呼ぶ男 HDリマスター版 [DVD]に近いのね。「セッション」のラスト10数分間が「凄い!」って感動する人の中には「嵐を呼ぶ男」のラストでも「裕ちゃん、アンタいかすぜ♪」て思うタイプのオッサン映画ファンいたりして。ちなみにこの映画(もちろん日活とは全く関係ない)原作がちゃんと存在しているようなんですが・・・

 

  仲良く親子三人で鑑賞。往年のヤクザ映画の香りを多少なりとも感じたい爺さんの中には中学生と言うにはガキ臭いうちの息子を観てあんまりいい顔していなかった(笑)。で、映画なんですけどお子様にも安心して見せられる(モラル的にはいろいろ問題ありですが)アットホームなヤクザ喜劇。滑舌が抜群に良い内田裕也といった感じの品川徹、オイシイんだか悲惨なんだかな役柄の中尾彬、当然の貫禄はもちろんの藤竜也とかね・・・でも今現在特筆すべきなのは絶好調中で老いても益々売れっ子の近藤正臣の抜群な安定感かもしれません。この前(2016年一月時点だよ)朝ドラでお亡くなりなったと思いきや、またNHK大河ドラマに武将で登場だそうな。

 

 

 マッドマックス 怒りのデス・ロード(字幕版)とほぼ同時期に公開され、「マッドマックス観たい~」と叫ぶ息子の手前もあり何となく自分はチャッピー派でいこう、可愛いの好きだから劇場鑑賞はこっちだけ、などと決めてしまったのでした。だから夏中ネット上で「デスロード祭り」が盛り上がってた時も「チャッピーだって面白かったぞ、あんな健気で頑張ってるのに目立たなくて可哀想チャッピー・・・」と肩入れしてあえて大画面で観てやるもんか「デスロード」と無視しておりましたのさ。でもラストは甘えん坊が過ぎないかねチャッピー、「大好きなママ」と「親友♡」ができていい気になったチャッピーが凶悪化する続編等が登場したらどうしようかと少し心配。(かと言って新たなライバルにいじめられる続編もそれはそれでイヤだ)ヒュー・ジャックマンの悪役が味わい深くてなかなか良かったです。

 

ストレイヤーズ・クロニクル Blu-ray

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  日本映画に限って言えば「2015年一番の問題作」(笑)て言っていいかも。大きな声じゃ言えませんが公開直前(もしくは直後)に新幹線車内で焼身自殺がありまして映画宣伝どころじゃなくなったっつーのがポシャッた最大要因だとは思われます。(鑑賞したら解かるよ)ワーナー&集英社あたりは二匹目の「るろ剣三部作」を手堅く狙いたかっただけなのに少し贅沢をし過ぎたみたいさ、になっちゃったの。でも却って今こそ鑑賞おすすめというか、これは洒落でも皮肉でもなくロマンスがあり余る映画。かの名作サルまん サルでも描けるまんが教室 21世紀愛蔵版 上巻 (BIG SPIRITS COMICS)における卓見のひとつ「エスパー漫画は忍者漫画である」の映画版が堪能できます! 昭和30年代の傑作忍者シリーズ忍びの者 [DVD]テイストを彷彿とさせるアクションがぶっ通しで続く前半は役者皆イマドキの線の細い若者たちばっかですが頑張ってます! 一人口から針を吹く変な女の子エスパーが居て「この娘どこで見つけてきたんだろう」と感心しました。あと松岡美優どこに出てきたか分からなくて少し悩みました。翌日まで気が付きませんでした。(笑)

 

  夏休みに入っているしぃ、息子は一人で私の実家に泊まりに行きたいというので「オニのいぬまに」池袋で鑑賞。母親と一緒にやってきて大劇場にてわざわざ前の席に座って観に来た小学生の男の子がいました。恐らくは性格意地っ張りなんでしょう。(笑)ウチの息子なんかアニメ版の予告をYOUTUBEで思わず観てしまってから怖くてしかたがないらしい。それでもがんばって今度DVD借りて絶対に観る!と本人は言っています

 

 

イニシエーション・ラブ DVD

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  コレ観たのは6月のイオンシネマ。数年前やっぱり知人のライターさんがスクリプトの代わり脚色した脚本を読んで原作を知りました。普通に考えると女性目線ではヒロインの行動にどうしても生理的嫌悪感を覚える設定になるのでは?としか当時考えられず「ヒロインが××したのは実をいうと♡なのである」という裏が無ければアリエナイ、という結論に最終的に行き着いた思い出があります。「この娘はサイコだって・・・サイコちゃんの設定にしないと面白くないって!」と件の男性ライターに訴えたところ「いやぁ、俺は小説読んで気持ちよく騙されたいなあと思って書いた」とぬかしやがりました。結局出来上がった映画も「気持ちよく女の子に騙されたい♡」マインドに仕上がってます・・・ちっ!!(怒)。

 

  夏休みのイオンシネマで月曜日に鑑賞。この映画が一番老若男女問わず人気でした。でも少しだけ「だれちゃう」の、息子も自転車長いこと漕いでやってきて母親の付き合いで来たカンジだからポップコーン無くなったら集中力をなくして恥ずかしかった。とはいえ製作側はそこの所十分理解しているので飽きさせない工夫が凄いです。ロッコでやっと一息ついているカフェのシーンがあるのですが、もうトム様の顔がボロボロなの・・・左右歪んじゃって鼻がひしゃげている。レベッカ・ファーガソンも顔が登場時より疲労でむくんじゃっているし、ダイエットしたサイモン・ペグもなんかかさかさしてんの(笑)。で、そんな役者たちの顔を「ドアップで映す」のだよこの監督はさ。そして最後の最後にやっと正調のスパイアクションなんか始めるんで「まだ続くのぉ~」と思った瞬間にあっけなく解決するのでなんかつい「洒落てるね」てうっかり思ってしまうと。私前作のミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]がかなり好きでこれを超えるのは相当に大変だろうなと覚悟して観に行ったんです、同じ監督がやっていると思ったもんで。じゃなくて「ユージュアルサスぺクツ」で有名なクリストファー・マッカリーさんというヒトでした。次はどうも本気でこの方ハリウッド版「宇宙戦艦ヤマト」やるみたいですよぉ。

 

また次回も続きになります。